シーピー化成株式会社（以下「シーピー化成」といいます。）のセーフティエッジ加工を施した発泡容器に係る一連の特許権侵害訴訟・特許無効審判請求事件について、シーピー化成による2回目の特許無効審判請求事件につきましても「本件審判の請求は、成り立たない」との審決が確定し、当社の主張が認められ、この度完全決着しましたのでお知らせします。

なお、今回の完全決着までの、数々の訴訟の経緯は以下のとおりとなります。

〈侵害の対象となる製品〉

平成28年6月10日付け「仮処分決定の発令に関するお知らせ」の【仮処分決定の対象となる製品目録】記載の87製品。（以下「本件製品」といいます。）

〈エフピコの保有特許の概略〉

発泡シートの片面に樹脂フィルムが積層された発泡積層シートからなる容器のフランジの端縁部の上面に特定高さの凸形状を設け、下面を平坦に形成した怪我を抑制できる安全な容器。（以下「エフピコ特許」といいます。）

【特許権侵害事件の経緯】

①  東京地方裁判所（仮処分申立て）
平成28年6月：シーピー化成による本件製品の製造・販売を差し止める仮処分決定
平成28年9月：シーピー化成が本件製品の製造・販売を中止したので上記仮処分決定を取り消す決定

②  東京地方裁判所（侵害訴訟）
平成30年3月：シーピー化成の本件製品の製造・販売行為は当社の特許権を侵害するものであることを認め、シーピー化成に対し、本件製品の製造・販売を差し止め、損害賠償金の支払を命ずる判決

③  知的財産高等裁判所
平成31年1月：上記東京地方裁判所の判決と同趣旨の判決

④  最高裁判所
令和元年10月：上告棄却決定及び上告不受理決定（平成30年3月の東京地方裁判所の判決の確定）

【特許無効審判請求事件の経緯】

特許無効審判請求事件（１回目）
①  特許庁
平成30年6月：エフピコ特許についての無効審判請求に対し、「本件審判の請求は、成り立たない」との審決

②  知的財産高等裁判所
平成31年1月：上記審決の取消請求に対し、シーピー化成の請求を棄却する判決

③  最高裁判所
令和元年10月：シーピー化成による上記知的財産高裁判決を不服とする上告・上告受理申立てに対し、上告棄却決定及び上告不受理決定（平成30年6月の特許庁審決の確定）

特許無効審判請求事件（２回目）

①   特許庁
令和2年1月：エフピコ特許についての無効審判請求に対し、「本件審判の請求は、成り立たない」との審決
シーピー化成は、期限内に知的財産高等裁判所へ出訴せず、確定

　当社は、特許、意匠などの知的財産権の不正使用侵害に対し、今後も厳正に対処します。こうした活動を通じて、お客様の安全安心を最優先し、ブランド価値の維持向上に努めて参ります。

以 上